AIDSの定義その2~アメリカCDCの場合~

昨日、取り上げた通り日本の場合は、「23の指標疾患」になったかどうかで「AIDSエイズ」と診断されることになっています。

日本では、「○(白)なのか×(黒)なのか」2択と言った感じで。。。ちょっと「お役所的」と言えるかもしれませんね^^;

もちろんエイズと言われる疾患にかかったかどうかは明確なのですが、それがどの程度の深刻さなのか。。。そういったことは全くわかりませんw

世界的には米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)の病期分類が広く用いられています。日本でも専門医の間では程度を判断するのに(口にしないまでも)活用していると思われます。

具体的な日本との違いは、「CD4」の数字を重要視しているという点が異なります。少し前に取り上げた「身体障害認定基準」は、CDCの分類を参考にしたことが伺えますね。

CDCでは、2種類(各3つづつ)の分類によって全9つの区分(カテゴリー分類)をするようになっています。

まず1つ目は「CD4」の数字で3つに区分されます。

1>500/μL以上
2>200-499/μL
3>200/μL未満

3に区分される(CD4が200未満)場合は、エイズを発症していなくても「AIDS」とされる点が日本とは決定的に違っています。

次に2つ目は「状態」で3つに区分されます。

A>無症候・急性HIV感染症・持続性全身性リンパ節腫大
B>A,C以外(HIV感染自体、あるいは細胞性免疫不全に伴う臨床症状)
C>エイズ指標疾患

具体的なエイズ指標疾患は、日本とは若干違っているようですが、C(エイズ指標疾患)に区分される場合は、CD4の数字に関わらず「AIDS」とされます。こちらは日本と同様ですね。

これらの組み合わせで分類され。。。例えばHIVに感染したばかりでCD4が500なら「A-1」というカテゴリーになります。

◆C(エイズ指標疾患)

1.繰り返す細菌性肺炎(12ヶ月に2回以上)
2.カンジダ症(食道・気管/気管支/肺)
3.浸潤性子宮頚癌
4.コクシジオイデス症(播種性あるいは肺外)
5.クリプトコッカス症(肺外)
6.腸管クリプトスポリジウム症(1ヶ月以上持続するもの)
7.サイトメガロウイルスによる臓器病変(肝・脾・リンパ節以外)
8.HIV関連脳症
9.単純ヘルペス(1ヶ月以上持続する慢性潰瘍、気管支炎、肺臓炎、食道炎)
10.ヒストプラズマ症(播種性あるいは肺外)
11.腸管イソスポラ症(1ヶ月以上持続するもの)
12.カポジ肉腫
13.悪性リンパ腫(Burkitt, immunoblastic, primary CNS)
14.結核(肺結核あるいは肺外結核)
15.非結核性抗酸菌症(MACあるいはM. kansasii、播種性あるいは肺外)
16.その他の抗酸菌による播種性あるいは肺外病変
17.ニューモシスチス(旧カリニ)肺炎
18.進行性多巣性白質脳症
19.繰り返すサルモネラ菌血症(チフス・パラチフスを除く)
20.トキソプラズマ脳症
21.消耗性症候群(慢性下痢あるいは全身衰弱と1ヶ月以上の発熱を伴う10%以上の体重減少)

◆B(HIV感染自体、あるいは細胞性免疫不全に伴う臨床症状)

※以下、代表的疾患の例(これに限定されない)

・血管性細菌腫症 Bacillary angiomatosis
・口腔カンジダ症
・難治性/再発性の外陰部・膣カンジダ症
・骨盤内炎症性疾患(PID)
・子宮頚部異形成(中等度から高度異型)/子宮頚部上皮内癌(cervical carcinoma in situ)
・口腔毛状白板症 hairy leukoplakia
・繰り返す帯状疱疹
・特発性血小板減少症 Idiopathic thrombocytopenic purpura
・1ヶ月以上持続する発熱(>38.5 oC)や慢性下痢などの全身症状
・末梢性神経障害

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