もうひとつの服薬失敗の理由~非常時の対処法~

サルベージ治療の傾向と対策~服薬を失敗しないために~」で服薬の失敗についてまとめましたが。。。

実は、もうひとつ失敗する理由があります。それは、自分の意思とは関係ないところで発生する「突発的なトラブル」です。

代表的な事例としては、東日本大震災といった「自然災害」ですが、それだけでなく、例えば、ちょっとそこまですぐ帰宅するつもりで外出したが、ついつい長時間になってしまったり。。。会社帰りに急に飲み会に誘われて断れない。。。といったことも含まれます。

普通のことなら、「非常時だから仕方ない」「まっい~か」といった対応で問題ないところですが、HIV治療のための投薬がスタートした方にとっては、簡単に諦めるわけにはいきません。こういった非常時にも対応できるように準備だけは「常日頃から」しておかないといけないのです。なぜなら「1日の服薬忘れでも薬剤耐性につながる可能性が高い」からです。

でも、それでもどうにもならないケースも考えられます。そういった「最後の最後の対処法」もきちんと理解しておくことは、非常に重要なことだと思います。

今回は、東北ブロックAIDS/HIV情報ページ(仙台医療センター)とACCのサイト「やむを得ない場合の抗HIV薬内服中断の方法について(2011年3月15日)」を参考に考えてみたいと思います。

東日本大震災などの未曾有の自然災害における対処法については、仙台医療センターHIV専門外来が、東日本大震災の経験から、患者さん(特にHIV感染者で通院の方)に備えておいてほしいことをまとめています。 次のサイトを参照してください。

震災の経験から~医療者の備えと患者の備え~(仙台医療センター)

あえて一部転記しておくと。。。

◆余裕ある受診

震災でかかりつけの病院に行けない時にはお薬のストックが役に立ちます。日ごろよりお薬ギリギリでの受診ではなく、薬の残量に余裕を持った受診をこころがけましょう。

◆外出する際には数日分の薬を日頃から持ち歩く

震災後のアンケートでは半数以上の患者さんが、患者として備えるべきこととして「薬の確保・常備」をあげていました。「薬のストックがなくなる」、「薬を持たずに外出してそのまま家に帰れなくなる」といった経験をした患者さんがいます。外出する際は数日分の薬の持参を心がけてください。

◆飲料水と食料の確保

薬があっても「飲料水がない」、「食料がない」ことが原因で時間どおりにお薬が飲めない患者さんがいました。日々の地震に対する飲料水や食料の備えが服薬にも活きてきます。

外出する際は、いつも「数日分の薬」を持ち歩くことが重要だとわかりますね。会社とプライベートでは持ち歩くカバンが違う方も多いと思います。必ず自分の都合で出し入れする「財布と一緒のインナーケース」などに薬も一緒に入れるようにすると、それほど意識しないうちに対処できるのではないかと思います。

自分は、自宅用と持ち歩き用の2つのピルケースを使用しています。自宅用がなくなれば、持ち歩き用のケースから自宅用のケースに移動し、新しい薬を持ち歩き用のケースに補充していけば、常に新しい薬を持ち歩くことになるのでオススメです^^

わざわざ意識して準備しなくても、無意識のうちに対処することが重要かもしれません。いちいち面倒だとやる気もそがれますよねw

また、通常時であれば、1日の服薬回数も、薬の種類数も、食後服用という条件も。。。それほど気にならない方もいるかもしれないけど、非常時のことを考えると、回数も種類数も条件も少ないほどラクということがわかりますよね。

次に、「最後の最後の対処法」について、ACCのサイト「やむを得ない場合の抗HIV薬内服中断の方法について(2011年3月15日)」から、あえて一部転記しておきます。

【注意事項】以下の方法はあくまで「やむを得ない場合の」「短期間の中断を想定した」方法のひとつです。これを適用する前に、可能な限り主治医と連絡をとるよう努力してください。また以下の方法を適用した場合でも、主治医と連絡が取れしだい、主治医の判断に従って下さい。

◆東日本大震災で被災され、主治医と連絡が取れない患者さんへ~やむを得ない場合の抗HIV薬内服中断の方法について~(2011年3月15日付)

抗HIV療法を一旦開始したら、原則として中止すべきではありません。しかし今回の震災のように、手持ちの薬剤が不足し、さらに医療機関で追加処方を受けられない状況においては、一時的な中断を余儀なくされる場合もあります。この場合、治療中断に伴う薬剤耐性獲得の危険性を最小限とするため、以下の方法をご検討下さい。

通常通りの量で内服を継続し、原則として「すべての抗HIV薬を」「同時に」中止します。

通常通りの量で内服を継続し、どれか一つの薬がなくなった時点で他の薬剤も中止するようにして下さい。「数が足りなくなりそうなので1日おきに内服する」「節約のため3種類のうち1種類だけ内服する」「一部の薬がなくなったが心配なので残っている薬だけでも内服する」といった方法は、薬剤耐性獲得の危険が大きくなるため行うべきではありません。とるべき方法は「すべての抗HIV薬を内服する」or「すべての抗HIV薬を内服しない」のいずれかです。

ただし、ストックリン(EFVエファビレンツ)、ビラミューン(NVPネビラピン)、インテレンス(ETRエトラビリン)を含む治療を受けている場合には、可能であればこれらの薬を他の抗HIV薬より先に(2~7日間先行して)中止するようにして下さい。これらの薬は他の薬剤より半減期(=体内から消失するのに必要な時間)が長く、他の薬剤と同時に中止すると体の中にこの薬剤だけが残ってしまい、実質的な単剤投与となってしまう可能性があるためです。

日頃主治医から「絶対に飲み忘れてはいけない」と言われ、頑張って規則正しい服薬を続けている方にとって、治療中断は勇気を要する決断だと思います。しかし上記のような方法をとることによって、治療再開時に再度良好な治療効果を得ることは十分に可能と思われます。

なお内服を中断した場合には、その日時および中断方法を記録しておき、連絡可能となりしだい主治医にお知らせ下さい。

誤解のないように念を押しておきますが、「最後の最後の対処法」を実践する前に。。。

可能な限り主治医と連絡をとるよう努力すること

が重要という点は、忘れないで実行してください。いつもの担当医や薬剤師とのお話の中で、率直に対処法のアドバイスを受けておくといいかもしれませんね。

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