EPZICOM エプジコム

HIV服薬

突然ですが。。。エプジコムについての理解度確認テストをしてみましょう^^

Q1.エプジコムとは【 A 】感染症の治療薬です。
Q2.エプジコムは、核酸系(ヌクレオシド系)【 B 】阻害剤です。
Q3.エプジコムは、【 C 】と【 D 】という2種類の薬剤が含まれた配合剤です。
Q4.初回のARTにおいてバックボーンとして推奨されている治療薬は、エプジコムと【 E 】のほか、1剤の服用で対処可能な新しい薬【 F 】があります。
Q5.エプジコムは、ヴィーブヘルスケア社が取り扱っており、同じ会社の新しい薬【 G 】と一緒にして1錠の配合剤となることが予想されています(2014年8月現在)。

ちょっと難しかったでしょうか?

よく分からなかった方は、「HIV治療薬」「初めてのART~ARTのルール~」も参照してください。

答えは最後に付記するとして、エプジコム(略称EZC)について、できるだけ簡単に整理しておこうと思います。

エプジコムは「初めてのART~ARTのルール~」で取り上げたように、ARTにおけるバックボーンの治療薬の一つとして推奨されています。

ただ、海外において過敏症といった副作用が問題視されて推奨から外れていたこともあるようですが、日本では日本人には明確な差異が認められないという理由から推奨され続けているという経緯があるとのことです。

エプジコムには、ABC(アバカビル)300mgと3TC(ラミブジン)600mgが配合されており、どちらも核酸系(ヌクレオシド系)逆転写酵素阻害剤(NRTI)です。

錠剤はかなり大き目の錠剤(長径:20.3mm、短径:8.9mm、厚さ:8.3mm)となっており、表面には識別コード「GS FC2」と刻印されています。また、ちょっと毒々しい派手な「だいだい色」の錠剤なので、とても目立ちますw

ezc

正直なところ。。。飲み込みづらいですね^^;

1日1回1錠を、毎日決まった時間に飲むことが必要です。食前、食後、空腹時、いずれでも問題ありません。仮に飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐに1回分を飲みます。ただし次の服用時間が近い(4時間以上ない)場合は、飲み忘れた分を1回飛ばして、次の服用時間にいつも通り1錠飲むようにします。絶対に2回分を1度に飲まないでください。判断に迷ったり不安なときは担当医や薬剤師に相談しましょう!

◆副作用

・副作用は、服用した人の10人に1人くらいに出る可能性があります。
・主な副作用として、消化器症状(下痢、吐き気、腹痛、嘔吐、食欲不振)のほか、発疹、疲労感があります。
・上記以外の症状が出る場合もありますので、何か体の異常を感じたり、いつもと違うと感じた場合は、すぐに担当医や薬剤師に相談してください!
・また、自覚症状を伴わない副作用(臨床検査値の異常など)が起こる場合もありますので、必ず定期的に病院に通いましょう。

◆過敏症(アレルギー症状)

・海外の臨床試験では、エプジコムを飲んだ人の20人に1人くらいに、過敏症(アレルギー症状)が出たと報告されています。
・この副作用の発現率には人種差があることがわかっており、日本人ではほとんど報告されていません。
・この薬でアレルギー症状が出て服用を中止した場合、その後もう一度この薬を飲むと非常に重いアレルギー症状が出る場合があります。
・多くの場合は服薬開始から6週間以内に出ますが、それ以降に出たケースもあります。
・主な症状は、発疹のほか、次の4つのグループのうち2つ以上のグループが一緒に出た場合はアレルギー症状の可能性があります。

 a.発熱
 b.吐き気、嘔吐、下痢、腹痛
 c.眠気、倦怠感、筋肉や関節の痛み、頭痛
 d.息切れ、喉の痛み、咳

・アレルギー症状と思われる症状が出た場合は、すぐに担当医や薬剤師に相談してください!

エプジコムは、ARTにおけるバックボーンの治療薬の一つとして推奨されていますが、B-1(中程度の推奨)という評価となっています。

もう1つの推奨薬「ツルバダ」は、A-1(強く推奨)なので、普通に考えれば、ツルバダを選ぶ医療関係者が多いものと思われます。

ただ、エプジコムを取り扱っているヴィーブヘルスケア社では、新しい「テビケイ」という薬も取り扱っていて、近いうちにエプジコムとテビケイを1錠にした配合剤が出てくることが予想されています。

すでに販売されていて1錠の服用で大丈夫な配合剤「スタリビルド」と同様に人気化することも想定されるため、それを先取りして、あえてエプジコムとテビケイを選ぶ医療関係者もいるようです。

また、エプジコム(ABC/3TC)とツルバダ(TDF/FTC)は含まれる成分が重ならないので、どちらかに問題があれば、もう一方を処方できるという関係にあります。

最近は、海外において、「HIV感染を未然に防ぐ薬」としてツルバダが注目されているようです。高価な薬なので、一般に普及することは難しいでしょうけど。。。気になる動きです。

最後に、冒頭の答えをまとめておきます。

 A:HIV(ウイルス)
 B:逆転写酵素
 CorD:ABC(アバカビル)or 3TC(ラミブジン)
 E:ツルバダ
 F:スタリビルド
 G:テビケイ

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