ゲンボイヤの販売開始

HIV服薬

新しいHIV治療薬「ゲンボイヤ(genvoya)」が、日本たばこ(JT)・鳥居薬品から7/8より販売されるそうです。

この治療薬は、全く新しい治療薬というよりも、既存の「スタリビルド(エルビテグラビル150mg、コビシスタット150mg、エムトリシタビン200mg、テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩300mg)」を構成する4つの有効成分の一つである「テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)」を別の新しい成分「テノホビル・アラフェナミド(TAF)」に置き換えたお薬です。

以前も、軽く本ブログでもご紹介していましたが。。。

TAFというのは、TDFよりも少量(1/10以下)でTDFと同様の効能がある上に、TDFよりも副作用(特に「腎機能低下」)が格段に少ないという治験結果があるそうで、関係者から期待されている成分の一つとなっています。

具体的には、テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩300mg(スタリビルド)がテノホビル・アラフェナミド10mg(ゲンボイヤ)に置き換わるので。。。

単純に言えば、300-10=290mgの用量が少なくなることになり、その分巨大な錠剤が小さくなることにつながります。

HIV感染者にとっては、副作用の少なさと併せて飲み込みやすさにもつながるので、非常に嬉しい変化と言えそうですね。

ただ、スタリビルドは、1日1回1錠で済むお薬ですが、「食後」に限定されること、さらには含まれる成分の中に、「スタリビルドにしか含まれていない成分がある=何かあった場合に一部変更ができない」というデメリットもあるので、(私自身服薬している)トリーメクと比較すると、服薬している患者数は少ない傾向があるようです。

たぶん服薬中のHIV感染者をはじめ関係医療機関の多くにとっては、スタリビルドと同じ「テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)」が含まれている「ツルバダ」が新しいお薬に変わることを心待ちにしている方が多いのかもしれませんね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました