今回は、「大人の脂漏性皮膚炎」シリーズの第15回として、「脱毛(抜け毛)」についてです。
なお、これまでもご紹介してきた脂漏性皮膚炎 治療ガイド(スマホ版はコチラ)を参照させていただきました。
—
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)になると、肩にひどくフケが落ちていたり、顔の赤みや、眉毛の黄色い脂っこいフケなど、見た目を気にしてしまうような症状が出てきます。
なかでもいちばん辛いのは「脱毛(抜け毛)」かもしれないですね。
「近頃フケが多く目立ち、それに加えて抜け毛も…」と言う人の頭部には細かなウロコ状のはがれかけのような皮膚が多く見られます。
それからひどくベタついた頭皮で、余分な皮脂の分泌が起こっている状態です。
その環境がマラセチア真菌という皮脂が大好物なカビの一種の真菌を増殖させて、その菌による刺激が脂漏性皮膚炎を発症させてしまいます。
マラセチア真菌はそもそもほとんどの人の頭皮に存在する常在菌ですが、前述したような要因でその数が増えてしまう事が問題になります。
健康な頭皮の皮脂腺から出る皮脂はサラリとしていますが、脂漏性皮膚炎の人の皮脂はこってりとして毛穴に詰まりやすくなります。
粘着性の皮脂が詰まった毛穴は皮脂を取り除いてみると赤くなり、炎症を起こしています。
このような毛穴には雑菌が繁殖していて、そのせいで脱毛してしまうのです。
抜け毛の症状の前のフケが増えたなというあたりで皮膚科を受診して、脂漏性皮膚炎の適切な治療やケアを行っていく事が重要になります。
また、脂漏性皮膚炎は見た目に現れてくる皮膚疾患ですので精神的にも辛くなるケースも考えられます。
通院治療も当然ですが、規則正しい生活を送る事、食事や嗜好品などの改善努力、それから自分なりのストレス解消方法を捜すなどして根気よく立ち向かっていく事が重要なのです。
—
誰でも年をとると頭髪も薄くなるものですが。。。
病気が原因でそうなるのは、できれば避けたいところですよね。
まずは脂漏性皮膚炎と思われる症状が見られる場合は、早めの皮膚科への受診。。。
さらには「健康的な生活」を送ろうとする努力。。。
もうこのブログでも、何度となくリフレインしている「当たり前のこと」が重要になってくるんですよね!
コメント