「発がん性物質」と耳にすると、どういったものをイメージしますか?
よくニュースなどで、○○に含まれている「××」という物質に「発がん性」があることが分かりました!といった報道がされると。。。
消費者は、一気に、その「××」が含まれない商品を求めるようになり、企業も「××」を含まない商品を開発せざるをえなくなります。
このように「発がん性物質」に対して神経質な方も少なくないのではないでしょうか?
そんなに神経質にならなくてもいいとは思うけど、ある程度、知識を持って対処することは重要なことだと言えるでしょうね。
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世界的に知られているのは、WHO(世界保健機関)の下部組織であるIARC(国際がん研究機関)が評価・勧告している「発がん性リスク」のようです。
情報元は英語なので、紹介しづらいけど、ウィキペディアで分かりやすく翻訳・整理してくれているので参照していただければと思います。
IARCでは、リスクをいくつかに分類しています。
- グループ1:作因 (Agent) は、ヒトに対して発癌性である(ヒトでの十分な証拠)
- グループ2A:作因は、ヒトに対して恐らく (probably) 発癌性である(ヒトでの限られた証拠、実験動物での十分な証拠)
- グループ2B:作因は、ヒトに対して発癌性であるかも (possibly) 知れない(ヒトでの限られた証拠、実験動物での十分より少ない証拠)
- グループ3:作因は、ヒトに対する発癌性については分類できない(ヒトでの不適切な証拠、実験動物での限られた証拠)
- グループ4:作因は、ヒトに対して恐らく (probably) 発癌性でない(ヒトと実験動物での発癌性の欠如を示唆する証拠)
上から順にリスクが小さくなっており、グループ1(最大リスク)に分類されているものから、いくつか気になるもの(聞いたことがあるもの)を抜き出してみると以下の通りです。
【化学物質など】
- ヒ素およびヒ素化合物
- アスベスト
- ベンゼン
- カドミウムおよびカドミウム化合物
- ピロリ菌感染
- B型及びC型肝炎ウイルスの慢性感染
- HIV-1ウイルスの感染
- マスタードガス
- 経口避妊薬(ピル)の常用
- 放射性ヨウ素被曝(原子炉事故あるいは核兵器爆発で発生)
- 石英結晶
- X線照射など
【混合物】
- アルコール飲料
- コールタール
- シェール油
- 煤煙(煙とスス)
- 無煙のタバコ製品
- 木工粉塵など
【環境】
- アルミニウム精錬従事
- 靴製造あるいは修理に従事
- 木工家具製造環境
- 受動的喫煙(タバコ)環境
- 鉄の鋳造環境
- 塗装専従環境
- タバコの喫煙
- 紫外線を発する日焼けマシーンなど
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X線照射などは有名だと思うけど、その他、ヒ素やカドミウムにアスベストといった公害などの原因としても有名な物質と同じ並びに。。。
「HIV」も含まれているんですよね^^;
これまで、本ブログでは、HIV感染は「お年寄りのような状態になる」という表現をしてきましたが、それとあわせて「発がん性物質を取り入れることと同様」という認識が必要になりそうです。
以前、「HIV感染者の死因」という記事をあえてまとめてみましたが、その中でも「ガン」で亡くなる人が多いと触れていたこととも、合致する事実ですね。
HIV感染者になってしまったら、そのこと自体をなかったことにはできないのですから。。。
少なくとも、他の発がん性物質を避ける努力はした方がいいと言えそうです。
具体的には、まず「禁煙(タバコ)」ですよね^^;
あとは、B型及びC型肝炎と日焼けマシーンにも要注意と言えそうです。
また、耳が痛いところだけど。。。「アルコール飲料(お酒)」にも注意した方が良さそうですね^^;;
これまでもまとめてきたように、HIV感染者になるということは、普通の人以上に「健康情報」に敏感になる必要があります。
HIV感染者のブログを見ていると、ガンになりやすいということと同時に、ガンの進行が早いということも言えそうなので、必要以上に神経質にならなくてもいいけど、ガンにならないような(=発がん性物質を遠ざける)努力をすべきなんでしょうね。
HIVに感染していない(=HIV検査で陰性だった)方には。。。
「もしそれが嫌なら、そもそもHIVに感染すべきではない(=コンドーム着用を徹底すべき)」
と強調したいポイントです。
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