数年前から陸上の長距離で「好記録」が続出していた一因とされている「NIKE(ナイキ)社のヴェイパーフライ」という「厚底靴」の使用に関して、世界陸連から昨日(1/31)公式発表されたようですね。
結果的には、2020年の4月30日以降、特注品は使用禁止(過去4ヶ月以上ネットや店頭で販売された商品はOK)で、今後登場する予定のさらに厚底の靴は事実上使用禁止(ソールが4cm以下で1種類のプレートのみOK)ということのようです。
また、(試合前後)履いていた靴を確認したり、新商品について専門家が協議するという規制方針のようです。
まあ、事実上、「靴の影響は無視できないレベル」ということですよね。
先日も触れていた(「ニューバランスウォーキングシューズ~MW880GB4~」参照)ように、極論的には、完全に公平なのは「裸足(全裸)」なのかもしれないけど。。。
例えば、シューズメーカーが有名なスポーツ選手に密着して、その人専用の「最新型のシューズ作り(もちろん特注品)」をしていることは周知の事実だし、その選手が活躍したら「○○モデル」として高値で販売することも多いですよね。
そのあたりの問題と、今回の公式発表との関連はどうなるんでしょうかねえ?
類似の問題として、記憶に新しい「SPEED(スピード)社のレーザーレーサー(水着)」の場合は、北京オリンピックが開催された2008年から目立ち始め、北京オリンピックの時には制限されていなかったことから、まるで潜水服のような全身の多くを「新しい素材で覆われた水着」を着用した選手ばかりが新記録を連発した映像が強烈でしたよね。
その後、2009年7月に国際水泳連盟が「2010年から素材は布に限る」とルール改正された経緯があるそうです。
それと比較すると、今回の制限は「かなり緩い」印象が残りますw
また、少し違和感を感じる類似の問題として、「パラリンピックの補助器具」も気になりますよね。
身体の一部を「補助する」という機能以上に補助しているのではないかと「素人」でもわかるので、ネット上では、そのうちパラリンピックの記録がオリンピックの記録を上回るんじゃないかとか揶揄されたりもします。
一方で、個人的には「誰でも、靴を変えただけで、世界記録を更新できる」という単純な問題ではなく、世界トップレベルの能力があってこその「記録」だと思うので、細かいことをとやかく言わなくてもいいのではという気持ちもあったりします。
たぶん、世界陸連でも、「そういう期待」があったから、完全に禁止ではなく、苦し紛れのような規制になったんじゃないかと想像します。
いずれにしても「どこまでならOKで、どこからダメなのか」という判断は非常に難しい問題なので、一定のルールづくりは重要なんだろうなあと思います。

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