今回は、「大人の脂漏性皮膚炎」シリーズの第16回として、「食生活」についてです。
なお、これまでもご紹介してきた脂漏性皮膚炎 治療ガイド(スマホ版はコチラ)を参照させていただきました。
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脂漏性皮膚炎の原因を探ると、マラセチア真菌というカビ(真菌)の一種が皮膚で生存していく上で分解してつくり出す物質が皮膚を刺激して湿疹を引き起こすという説が有力視されています。
その人の皮脂の余分な分泌が、好脂性のマラセチア真菌の増殖を許して脂漏性皮膚炎へ進んでいくのです。
脂漏性皮膚炎の患者数は近年ますます増加しています。
皮脂の分泌が多くなってしまった原因は、ストレスや睡眠不測、過労などがあげられますが、食事が脂っこいものに偏っているという事も大きく影響しています。
日本人の食の欧米化、というと言い古された感じがしますが、具体的な変化を追ってみました。
日本食が世界から注目されているのは、和食がおいしいからという事もあるでしょうが、栄養のバランスがきれいにとれている食事だからとも言えます。
「PFCエネルギー比」といって、P=タンパク質・F=脂肪・C=炭水化物でバランスをみるため、1975年と1997年のPFCエネルギー比を見てみると、1975年のP:F:Cは実にきれいなバランスが取れているのに対して、22年経った1997年のP:F:Cが見事にそのバランスを崩しています。
つまり、日本人の食事内容が数十年の間に激変して、肉類や油脂類の取り込みの増加、米食の習慣が変化している事がわかります。
プラスして、エネルギーや糖分の取り込み量もともに増加しているのに、野菜は不足気味になっています。
脂漏性皮膚炎になる原因の皮脂の余分な分泌には、このような食生活もその要因と言えるでしょう。
脂漏性皮膚炎の原因は幅広く数も多いのですが、その中に「食生活の乱れ」があり、特に「ビタミンB2・B6不足」があげられます。
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バランスの取れた食事。。。
もう何度も言われていることですが、偏った食事をあらためて、きちんと栄養を取る重要性がこのところ指摘されるようになってきています。
以前、一緒に働いていた若いお兄さんは、体調を崩したので、念のため病院で診てもらったら。。。
「栄養失調」だと指摘されたそうですw
最近、若い女性だけでなく、若い男性でも「体型がスリム」なことを目指す傾向が強いようです。
食事量を減らすことばかり注目しがちだけど、食事内容もまじめに考えることが重要なのかもしれませんね。
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