2015年を振り返って~セカンドライフ~

HIV陽性者として、まるまる一年過ごした2015年も今日で終わりです。

私自身は今日も明日も「お仕事」ですが^^;

一昨日から、年賀状でも印刷しようとがんばっていたのですが、途中で「紙送り」が故障してしまい、あわてて昨日になって、プリンターを購入するなどバタバタでしたw

さて今回は、一年を振り返る文章に代えて、某印刷物のために、私がまとめた文章をご紹介したいと思います。

もし彼から「実はエイズだった」と告白されたら、あなたはそれを受け入れられますか?

自分は、受け入れられずにいました。

数年前、某SNSで知り合い、何度かお茶をしたことがある、とあるイケメンの彼から「実はHIVに感染していた」と告げられたことがありました。

その時のことは、今でもよく記憶していて、素直に涙を流すほど悲しい気持ちになりました。

一方で、その彼とは握手をする程度の関係だったので、それ以上の関係じゃなくて良かったと内心「ほっ」としていたことも事実です。

それから時が過ぎ、今度は自分自身が保健所のHIV検査で「陽性」だと言われた時は、想定外の事実を突きつけられたことで混乱し、自分の将来についての絶望感に襲われました。

保健所の医師に対しては、動揺していることを悟られないように、極めて冷静を装っていたのですが、内心、未知の恐怖に押しつぶされそうになっていました。

その後、自宅に戻りネットで「HIV」について検索しまくり、ブログとして情報を整理していくうちに、自分の中に間違った知識や偏見があることを再認識させられました。

「昔と違って今やエイズは死の病ではない」

確かに間違った情報ではないけど、「HIVに感染してもたいしたことではない」と誤解をしていたように思います。

しかし、HIVに感染すると、ちょっとしたこと(例えば、虫に刺されて赤くなったり、ケガをしても傷口が治りづらかったり)でも、すぐにHIVに感染していることが原因じゃないのか、疑心暗鬼になっている自分がいます。

さらに、エイズを発症しないように、毎日、HIV薬を服用したり、専門病院に定期的に通院することも、当たり前のこととして求められます。

間違っても「感染したらしたでそれでもいいや」といった自暴自棄にならず、自分ではHIVに感染していないと思っていても、年に1回のHIV検査を徹底して欲しい。

それが、HIV陽性者である私のイイタイコトです。

最近、同じHIV陽性者の方々と交流する機会に参加してみて、とても「心地よさ」を感じました。

感染後、ずっと「重圧」となっていた事実から、心理的に開放されたことが理由なのかもしれません。

そこには「社会的な偏見のない世界」があります。

告知されてから1年余り、やっと冒頭の問いかけに対して迷うことなく「受け入れられる」と答えられるようになりました。

HIV陽性者であるということを、自分の中で納得できるまでには、時間も必要なのかもしれません。

HIV感染の告知をされた日から、その後の心境を綴ったブログのタイトルを「セカンドライフ」と名付けてみました。

一般的には、リタイア後の人生をさす言葉ですが、自分としては「言い得て妙」だと思っています。

これからどんな第二の人生が待っているのか、前向きに考えられるようになりましたU^ェ^U

それでは、みなさん、

よい新年をお迎えください。

by セカライ

コメント

  1. より:

    はじめまして
    HIV感染ではないかと思い眠れず こちらにたどり着きました。

    セカライさんの症状とほぼ一致するので検査に行こうと決心した次第です

    40代に入り 更年期症状のような色んな不調に悩ませれ 去年からかなり酷くなってきました
    それと同時に私が内に溜め込んでしまう性格であったり
    恋人との関係で深く悩んたり
    最愛の犬が亡くなったりと
    自律神経のバランスがおかしくなっているとそういう診断がほとんどでした

    とにかくきつくなったのが朝起きる時体が重くて重くてたまらない
    寝ても寝ても眠い
    微熱
    頭痛
    視力の低下 【老眼と乱視】
    抜け毛
    リンパの腫れ
    首の痛み
    顔半分がしびれたような感覚麻痺しているような感じ

    好きでしていた事が面倒臭さくて仕方なくできなくなった
    やる気はあるのにすぐ疲れる
    きつくなる etc

    今1番辛いのが全身の痒みと頭皮の痒みです
    何もできてないのに痒くてかくと蕁麻疹みたいになります
    気が狂いそうに痒くなります
    全身の痒みは日によって違ったりします
    たまに手のひらや足の裏も痒くなります
    病院でもらったアレルギーの痒みどめの薬と 市販のアレルギーの痒みどめ薬を飲んでいました
    しかしひどい痒みに悩まされもう3カ月経ち 薬も飲んだら結構効いてるのですが飲まないととたんに痒くなります

    内科から脳神経外科 皮膚科 と色々行き、MRI CT検査 も異常なく
    血液検査でアレルギーの数値が少し高いので 体質が変わってきてるのでしょうと言われました
    他の肝臓や腎臓 白血球 赤血球 なども異常なかったのですが こういう一般的な血液検査にはHIVだったら何か数値に出たりはしないのでしょうか?
    それが知りたいです

    それと保健所で調べてもらうのは自分が住んでいる所ではない所でも検査できるのでしょうか

    申し訳ございません
    わかる範囲で構いませんので
    何か助言をお願い致します

    • セカライ セカライ より:

      星さん、こんにちは^^

      かなり悩ましい日々を過ごされているようですが。。。
      専門家ではない私が、気の利いた言葉をかけられるかどうか微妙ですけど、
      私なりに答えられる点についてだけ、お答えしたいと思います。

      >HIV感染ではないかと思い眠れず…

      どういった思い当たる点があったのか、よく分からないので、一般論ですが。。。
      HIVに感染したら、何か特別な症状が出ることはありません。
      ただ、免疫力という「体の防御システムの壁」が低くなってしまうので、
      いろんな症状が出やすくなってしまいます。
      例えば、ストレスを引きずって眠れない状態の場合と同じような症状です。

      症状の原因がはっきりしないと気が済まない方は多いと思いますが、
      現在の医学では、全ての原因が特定されているわけではなく、例えば「蕁麻疹」ひとつ取り上げても半分以上は「原因不明」なんだそうです。

      不安な気持ちを忘れることは無理かもしれませんが、気持ちだけは「前向き」に持って行くように心がけて下さい!(たぶん、このことが全ての病気に共通の「特効薬」だと思います。)

      >一般的な血液検査にはHIVだったら何か数値に出たりはしないのでしょうか?

      結論から言えば、「出ない」というか「分からない」です。

      私も急性HIV感染症の時、何度も血液検査をさせられましたが、特に異常はみられませんでした。

      当時のお医者さんは「リンパ球の数」に注目していたようでしたが、「ただしリンパ球には善玉と悪玉があって、数に異常が無くても悪玉が増えていることは考えられる」とポツリを言われていたことを記憶しています。

      参考までに「身体障害認定基準(HIVの場合)」を見てみると、

      1. 白血球数について3,000/μL未満の状態
      2. Hb量(ヘモグロビン)について男性12 g/dL未満、女性11 g/dL未満の状態
      3. 血小板数について10万/μL未満の状態

      という基準もあるので、HIV感染者にとって、以上3つの指標は特に要注意だと言えると思います。

      >保健所で調べてもらうのは自分が住んでいる所ではない所でも検査できるのでしょうか

      はい。大丈夫です。

      遠くで検査を受けられる場合は、即日検査(その日のうちに結果が分かる)をしている保健所の方がオススメです。

      もちろん匿名(通常は番号で呼ばれます。)かつ無料です。

      ちなみに、具体的な場所は「HIV検査・相談マップ」を参照して下さい。

  2. より:

    早速のコメントありがとうございました

    ご親切なお返事ありがとうございました
    思い悩んでも仕方ないの
    今日早速検査に来ました

    セカライさんのブログを順を追って読ませて頂いています
    HIV、エイズのちゃんとした知識がなく、怖いとか死ぬとかうつるとか偏見も持っていました
    色んな意味でこちらを知れて良かったと思います

    今からの結果がどうであれ、セカライさんの前向きさ見習い、そして病気と闘っている片方たくさんいることを心にとめ
    日々一生懸命生きていこうと強く思いました

    ありがとうございました

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