CD4と(HIV)ウイルス量の関係

このところ集中的にCD4についてまとめてきましたが、今回は、CD4とHIV(ウイルス量)の関係について、もう少し詳細に考えてみたいと思います。

まずは、(HIV)ウイルス量とCD4リンパ球数の関係を表した

◆HIV感染の臨床経過(模式図)

pict

を参照してください。

この表を見ると、まず気になるのは「急性初期感染期」に、一気にウイルス量が急増して、逆にCD4が急減している点です。

これは、HIV増殖とCD4細胞でまとめたように、HIVが一気に増殖をしたものの、ある程度のところで「増殖に必要なCD4細胞が(増殖のため破壊し過ぎたことで)枯渇してしまったために増殖できなくなった。」ということを表しています。

その後は、ゆっくりとHIVが増殖するようになって、徐々にCD4細胞が破壊されていき、だんだん免疫システムが機能しなくなり、エイズを発症してしまうという経緯をたどることになります。

このようにCD4細胞が少なくなれば、HIVが増える関係があるため、HIVの増殖を抑える(=CD4の数字を大きくする)ことが、HIV薬の役割(=HIVの治療の目標)となっているんですね。

CD4の正常値については、ACCによると「(血液1μlあたり)700~1300個」と言われています。

投薬のタイミングは、以前は「200」と言われていましたが、最近は「(感染がわかり次第)できるだけ早く」と言われるようになってるようですね。

一方でHIVの治療は、いったん投薬が始まると一生続くことになるし、実は「かなり高額」な薬代がかかります。

いくらでも気にしないというお金持ちの方であれば、問題ないのでしょうが、毎月数万円もかかるとなれば、できるだけ安くしたいと思いますよね。

そのため日本では、身体障害者手帳の制度を、HIV感染者も利用できるようにすることで、医療費の負担を小さくできるようにしています。

そういう意味でも、HIVの治療には、「身体障害者手帳」の入手が必須となると考えてもいいかと思います。

身体障害者手帳とは言っても、その程度によって「級」が決められ、医療費の負担が小さくなるのは「(HIV感染の場合は)3級以上」となっており、その判定基準はCD4が「500」となっているようです。

そのため、「500」を投薬のタイミングとしている拠点病院も多いようですね。たまに「350」という基準をかかれているサイトもありましたが、「200~500の間」という意味なのかもしれません。

CD4が500以上(身体障害者手帳が4級)で、投薬をスタートさせる場合は、どういった状況になれば3級になるのかという判定基準(投薬すると当然CD4も高くなりますよね?)と、3級と4級の場合の医療費の違いにも注意した方がいいかもしれません。

最後に、具体的なCD4とウイルス量の関係ですが、ウイルス量(HIV-RNA)が多いほど、CD4が減少する速度も早くなるそうです。

◆HIV-RNA(コピー/ml) > CD4減少数(年)※ACCによる

200未満 > 36個減少
200~12000 > 45個減少
12000~4万 > 55個減少
4万~12万 > 65個減少
12万以上 > 77個減少

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